intricateとtrick – 英単語の語源から見えること

こんにちは

今日のレッスンから新しい学びを得ることができましたので、シェアさせていただきます。

intricate と trick

今日のグループレッスンで、intricate(複雑な、込み入った)という単語を学習していた時のことです。ある学習者様がひとことつぶやかれました。

「あれ?この言葉って、trick(策略、しかけ)と何か関係があるような…」

その直感的な気づきに、私も思わず「なるほど!」と感じ入りました。発音の響きだけでなく、「複雑さ」や「入り組んだ状態」というニュアンスにも共通点があるように思えたからです。

調べてみると、学習者様の勘が正しかったことがわかりました。

intricateとtrick:語源はどちらもラテン語の「tricae(もつれ、混乱)」

「もつれ」という物理的な状態を表す言葉が、時代とともに「複雑さ」や「策略」という意味に分かれて発展していったのは、面白いですね。

語源について、AIに聞いてみました。

せっかくですので、他に例はないかChatGPTに聞いてみました。

プロンプト
#intricate と trickのように、語源が同じだけど現在は違う意味に派生している例で、日本人学習者様がなるほど!と思えるような例を3つ出してください。

ChatGPTに聞くときは、「遠慮をしないこと」がコツだそうです(笑)

hear と listen

「hear(聞く)」と「listen(耳を傾ける)」という見た目が一見異なる単語も、実は古英語の

hlysnan : 音を感知する

から来ています。hear と listenの合体のようなことばですね。

「音を感知する」という基本的な意味から、能動的な「聞く」行為と受動的な「聴く」行為へと分化していった過程には、言語の進化の軌跡が見えます。

guest と host

「guest(客)」と「host(主人)」という、一見正反対の立場を表す単語も、インド・ヨーロッパ語族のこちらの語が語源です。

ghostis:よそ者、見知らぬ人

これも、guest と hostの合体のような言葉ですね。

「もてなす側」と「もてなされる側」という対照的な意味へと発展していった過程には、人々の交流の歴史が垣間見えます。

quick の意味の派生

面白いところでは、「quick」は、現代では「速い」と言う意味に使われていますが、その語源は

cwic:生きている、活発な

後に「活気のある」→「機敏な」→「速い」という意味の変化を経て現代に至ります。

「生きている」という意味で、現代にこのような言葉が残っています。

the quick and the dead   生者と死者(映画のタイトル)
cut to the quick     生きた組織まで切る→深く傷つける
quicksilver          水銀

お礼とまとめ

今日も、学習者様の気づきからシェアできるお話を書くことができました。
ありがとうございました。

1人では気づかないことに気づけるのがグループレッスンの楽しさです。
思いもよらない発見につながることがあります。

言葉の繋がりに目を向けることで、英語学習がより深く、より楽しいものになっていきます。
また、こうした語源の繋がりを知ると、新しい単語を覚えやすくなります。

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