こんにちは!
レッスン中、学習者様からすばらしい質問をいただきました。
「people in Japan」と「people of Japan」は、どう違うのですか?
調べてみると、大きな違いがありました。
「people in Japan」のニュアンス
地理的・物理的な位置を表す表現で、「日本にいる人々」という意味になります。国籍や出身に関係なく、単純に日本という場所に存在している人々を指します。例えば、日本に住む外国人、観光客、留学生、駐在員なども含まれます。この表現は中立的で、その人々と日本との関係について特別な帰属意識や文化的結びつきは含まれません。
「people of Japan」のニュアンス
帰属や所属を表す表現で、「日本の人々」「日本民族」という意味が強くなります。日本という国家・文化・民族に属する人々、つまり主に日本人を指すことが多く、文化的アイデンティティや国民性を含んだ概念です。
他の例での比較
「students in the university」vs「students of the university」
- 前者は「大学にいる学生」(訪問者、聴講生も含む)
- 後者は「その大学の学生」(正式に在籍している学生)
「people in New York」vs「people of New York」
- 前者は「ニューヨークにいる人々」(観光客、出張者も含む)
- 後者は「ニューヨーカー」(ニューヨーク出身・在住の人々)
「workers in the company」vs「workers of the company」
- 前者は「会社にいる労働者」(派遣社員、業者も含む可能性)
- 後者は「その会社の従業員」(正式な社員)
People of Japan ー ここにもありました。
日本国憲法第97条
「The fundamental human rights by this Constitution guaranteed to the people of Japan are fruits of the age-old struggle of man to be free」
「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果である」
参照:国立国会図書館ホームページ
The Constitution of Japan | Birth of the Constitution of Japan
お礼
前置詞「in」(位置・場所)と「of」(所属・帰属)の根本的な意味の違いから、重要なニュアンスの差を生み出しています。適切な使い分けにより、より正確で相手に誤解を与えない表現が可能になります。
見逃しがちな違いに気づき、問いかけをしていただいたおかげで、また一つ学びを深めることが出来ました。ありがとうございました。
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